2020.01.24 林会長のお便り

 

ガムシャラ

 

 

 

 今日は1月最後の放送になりますね。つい先頃、明けましておめでとうといっていた正月も、アッという間に過ぎ去ってしまいました。過ぎてしまえばアッという間のことでしたが、実際には大変な日々の連続でした。この冬は過ごしやすいですが、雪が全くないどころか寒さも厳しくなく農作物にも大きな影響が出ています。ブラジル、オーストラリアの火事は消すことすら出来ません。そこにフィリピンのトール火山の噴火が起こり心配です。ハローアルソン・フィリピン医療ボランティアの4つの柱は、第1に、フィリピンのスラムに住む人達への無料の歯科治療。第2に、現地で使うハブラシ、タオル、石鹸を地域の人達に呼び掛けて協力してもらう。第3に、この活動を通して自分の中に眠っている、優しさや思いやりを思い起こしてもらう。最後の第4は、この活動に私達だけでなく高校生にも参加してもらい、優しい思いやりのある国際的な日本人になってもらうことです。他のボランティアと大きく異なっているのは、高校生にも参加してもらうということでしょう。この活動はスラムの皆様に喜んでもらえることが一番ですが、参加してくれる皆さんが無事に帰ってくることも同じように大切なことです。しかし今回は以前のように安心していられません。天災(てんさい)地変(ちへん)は私達の意思ではどうにもなりませんが、それでもどうにか何も起こらず、予定したミッションが滞りなく終了して、参加者が無事に帰って来ることを祈らずにはいられません。そのためにも全員が心を合わせて無理をしないで、コツコツ一歩ずつ歩くようにやろうと思います。ハローアルソンがスタートした15年前はたった26名でしたから、大した活動は出来なかったかもしれませんが、全員が心を合わせ、全身全霊でことに当たらなければ活動が出来ませんでした。誰一人として力を抜くことなく全力を振り絞って活動してくれました。これがハローアルソン・フィリピン医療ボランティアの(いしずえ)です。それでも全員が初めてのことに挑戦するのですから、くる日もくる日も「あぁでもない」「こうでもないと繰り返し繰り返し準備したものです。それでも不安で仕方ありませんでした。それが年ごとに参加者が増え、一定の仕組みのようなものが出来てくるにつれ、要領もよくなり内容も充実していくのが肌で感じられました。初めの頃は目に見えるところの全員が懸命に事に当たっている姿がとても頼もしく思えました。年ごとに仕事量も集まる物資の量も最初の頃とは格段に違って、どこから見てもしっかりとした活動になってきました。しかし、私には最初の頃みんなが汗し涙しながら事に当たっていた頃の方が、みんなが一致団結していたように感じられます。もし、あの日あの時の気持ちでことに当たっていたとしたら、もっと大きく成長していたかもしれません。内容や活動量は前年の反省の上に修正し努力すれば必ず上がります。よほど突発的なことが起きるか見当違いがあれば別です。ボランティアですが、もっとガムシャラに、もっとなり振り構わず泥にまみれにやることが必要なのではないかと感じます。いいかっこばかりではうまく行かないと心しましょう。

 

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