2020.02.21 林会長のお便り

 

ハロアル磨き

 

 

 

 日本中がとういうより、世界中が新型コロナウィルスの話題で持ちきりです。お蔭さまで、この時期に蔓延するインフルエンザが大した流行もしないことはいい事ですね。アメリカでは死者が14千人を越え大問題になっています。インフルエンザは歯みがきを一日二回以上するだけで、10分の1になります。

 

 この番組でも何度か「ハロアル磨き」、歯と歯肉をしっかりマッサージする方法を紹介しました。白い歯の頭の部分から、歯肉から1cmほどのところにある根の先まで、縦にしっかり磨く方法です。この歯肉の中には、全身のツボが入っていますのでツボ刺激にもなり、歯と歯肉の清潔を保ち歯肉の中の毛細血管を刺激し、血液の流れを促進する上に全身のツボも刺激されますので、身体の中から泉のように湧き出す自己免疫力が高まります。病気に打ち勝つ力、回復力にもなり、そもそも病気にかかりにくい抵抗力になります。

 

 今回のコロナウィルスも効果的な治療法が確立していない現在、最終的には自分の身体の中から出る免疫力で治っているようです。 

 

今は800回を数えるハロアルレディオですが、この番組に投稿し始めた13年前デンマークやスウェーデンでは「予防歯科」が脚光を浴びていることを書きました。虫歯や歯周病になってから治療するのではなく、虫歯や歯周病にならないように予防をしっかりやりましょうという考えです。自分のできる予防法は歯みがきと食生活です。自己流でなく定期的に歯科医院に行って自分の歯みがきの欠点や自分の病気に合った歯みがき指導を、先生や歯科衛生士さんの指導で病気にしないという考え方です。これが世界標準だということを紹介しました。私の診療所では、1ヶ月に1回チェックに通ってくれる患者さんが50%はいます。

 

 ハローアルソン・フィリピン医療ボランティアはフィリピンのスラムの人達の人生でたった1回きりの歯科治療ですが、日本でやっている治療に対する考えでいます。ですから団長の関口先生も現地統括責任者の祐介先生も、今回は体調不良で成田空港までしか来られなかった愛知支部の加藤先生も数回に渡ってデンマーク、スウェーデンを訪問し、考え方や医療の対する考え方をしっかり勉強させてもらいました。デンマークもスウェーデンもただ新しいものがいいという考えではなく、古いものを改良し時代にマッチさせるという国です。1本の歯の治療がモザイク模様に見えることさえあるのです。

 

 私達はこの考えを日常の診療にも生かし、歯を抜かない治療を確立して、これをフィリピン医療にも生かしています。でもスラムでは歯を抜いているじゃないかと言われるかもしれません。初めて歯の痛みから解放されるチャンスに恵まれ、人生で一回しかめぐり合えない治療です、日本のように何回もかかる治療は出来ません。そこで涙をのんで抜くのですが、同時に一日一食しか食べられない人達は、歯ブラシすら買えないため歯みがきが出来ずに歯を悪くしてしまうこの人達に、世界標準のハロアル磨きを教えさせてもらっているのです。

2020221