2020.02.28 林先生からのお便り

 

心を打つ言葉

 

 

 

 新型コロナウィルス対策完全に失敗です。武漢でわけの分からない病気が発生した時、日本政府は中国からの帰国者、中国からの観光旅行を全て厳重にチェックしストップさせるべきでした。それを春節の“爆買い”目当てに来る中国からの観光客を止められないで、金に目がくらむからこんなことになってしまうのです。つまるところ当てにした売り上げは上がらず、中国人のインバウンドをもくろんだ経済効果どころか武漢のコロナウィルスのお土産をもらって、日本人の中からも新型コロナウィルス陽性者が出てしまい、その後は商売どころではなくなってしまいました。この状態を「欲かけばはじかく」というのか「泣きっ面に蜂」というのかわかりませんが恥ずかしい限りです。せめてこれ以上の被害は出さないで欲しいです。

 

 ダイヤモンドプリンセス号の乗船者の中から705人以上の陽性者を出してしまったことは、政府の対応を責められても仕方ありません。しかし、ここに来て都道府県で一番新型コロナウィルスによる感染者が多い北海道から新しい動きが始まりました。児童や、スクールバス運転手が感染するに至ると、25日に鈴木直道知事は学校現場での感染拡大防止に向けて、「休校を含めた対応をすべき」と教育委員会に指示を出しました。既に36人の感染者を出している北海道ですから、「ハイ、そうしましょう」となると思いましたが、そうはならなくて一律には対応していません。北海道知事の一言「政治家は結果責任ですから、悪かった時は私が責任取ります」という言葉の持つ力は大きく、政府を動かす大きな力になり、「新型コロナウィルス感染症対策本部」の会議で地域におけるクラスターへの対策に動き出しました。翌227日には、安倍総理が全国の小・中・高に「一斉休校要請」という言葉を引き出しました。

 

 「心を打つ言葉」というものがあります。今回の鈴木直道北海道知事の「私が責任を取る」という言葉です。賛成にしろ、反対にしろ所詮は意見の一つでしかないのです。ある人は自分の利の多いほうを「(せい)」とし損すると「()」として反対に回り、少しでも利が多くなれば賛成に回ってしまいます。損得なしで正しいものは正しいと評価すべきです。

 

 デンマークの人と日本人はここが違うのです。正しいものは正しい。間違っているものは間違い。損得で判断が変わるようなことはありません。だから新しい道路が開く時は、すんなり開くのです。日本はどうでしょう。皆さんの周りにも反対者がいるために完成しない道路があるのではないでしょうか。鈴木知事の周りの教育委員会、安倍総理の指示に動かないわけにいかないでしょう。それでも一人や二人は影でコソコソ言うでしょうね。それが日本人だからです。

2020228