2020.07.31 林会長のお便り

 

 祐介先生・牟田さんこんばんは。

 

 今年の梅雨は雨が多かったですね。とりわけ西日本では、幾度となく線状(せんじょう)降水帯(こうすいたい)の影響を受けました。そして今度は山形県最上川の氾濫でおおきな被害を受けてしまい、とんだ年になってしまいました。心からお見舞い申しあげます。

 

 ここ数年、「今までになかったような・・・・」という表現が多くきかれるようになり不安が募ります。それも地球温暖化に引っ張られるように多くなっているように感じます。大雨、シャワーのような雨、集中豪雨、ゲリラ豪雨、1時間に100ミリ以上の雨を降らす線状降水帯と、雨の量や降り方が話題になっている内はよかったのですが、降る場所が広がったり、降っている量が増大して河川の氾濫や、堤防の破壊につながり水害を引き起こし困ります。水害や被災された多くの人が「今までに経験したことがない」などと言っていますが、何年同じことを聞き続けたらいいのでしょうか。雨の降り方は30年前、40年前とは明らかに違っているのです。河川のすぐ近くに住んでいる人は、今までは安全で快適で住みやすかったか知りませんが、そこは北極の氷山が崩れ落ちているように安全で快適な場所ではなくなっているのです。だから初めて被害を受ける場所が次々に変わっているのです。一日も早くそこを離れ、安全な場所に移ってください。川のそばは止めて、水害や土砂崩れのないところに移動するのです。

 

 政府は大切な国民が雨が降るたびに、家財道具を捨てて泥をかき出すための費用を一部負担する「後追(あとお)い政策」はいい加減にやめて、川沿いに住む住民を安全で災害を受けないですむような場所に移ってもらい、むこう1,000年は安全で安心できる住居を提供してください。これこそが「(わざわ)(てん)(ふく)となす」「前向きな政策」になるのです。

 

 今回のコロナ対策でも、やることなすことが全て批判されるような対策です。国民の期待していることを素直になって、素直に聞いて、素直に実行してくれないからです。

 

私が訪問診療に行っている施設の職員が「あんな役に立たないようなマスクを配らないで、ゴム手袋でも配布してくれたほうがよっぽどマシだ」という声を素直に聞いてください。また菅官房長長官にしても偉そうにしていないで、あなたの信頼する安倍総理のように「曲がったマスク」をつけてみてください。自分がつけもしないで役に立つかどうか言わないほうがいいです。それに閣僚の皆さん。日本国中から批判されているガーゼマスクであっても、皆さんを選んでくれた安倍総理のためにも毎日つけて役に立っていることを証明してください。閣僚の誰もが各々の好きなマスクをつけて、安倍総理にだけマスクを曲がってつけさせることなど、とても善良な国民の代表である国会議員がすることとは思えません。今回のような新型コロナウイルスに対しても、各地で起こる水害にしても、かつて経験したことがないようなものばかりです。国民が政治に対して何を求めているか素直に聞いて、その要求に対して誠心誠意答えることが政治に対する信頼の回復につながることを(きも)(めい)じてください。それが危機管理というものです。

 

2020731

 

医学博士・歯科医師 林 春二