2020.08.14 林会長のお便り

 

 祐介先生・牟田さんこんばんは。

 

 今日13日は、私達の地方ではお盆です。これを旧盆といい東京の1か月遅れです。自分をこの世に授けてくれた先祖が、お墓からキュウリの馬に乗って家に帰ってきます。馬に乗ってくるのは一刻も早くみんなの所に帰ってくるためで、16日にはナスで作った牛に乗ってお墓に帰っていきます。帰るのは少しでもユックリとみんなの所から帰りたいということで、足の遅い牛に乗って帰っていくということだそうです。 

 

今年は年が明けた1月から新型コロナウイルスに襲われ、全てが今まで経験したことがないことだらけです。災害の多い山国の日本ですから、一年のうちでもどこかで災害が起き、当事者の皆様は大変な思いをさせられていたのだと思いますが、今回のコロナは日本どころか世界中でいっぺんに襲来を受け、世界中の人達がどこにも安全を感じらない大変なことを経験させられています。お金持ちも、お金のない人も、若い人も老いた人も、そして男の人も女の人もです。これらのすべての人は結婚している人もいない人も、そして子供のある人もない人も人それぞれですが、一様に言えることは全ての人に親がいて先祖がいるということです。そして親や先祖は大変な時代を送り、その中で子供を育ててくれたわけですが、誰一人としてどの親から生まれようと努力をした人はいません。それこそ偶然のように自分の親から命をもらってこの世に生まれ、楽しい人生を謳歌(おうか)しているのです。上を見ればきりがないし、下を見ても同じです。でも親に命を授かったというだけで、どんなに素晴らしいことか考えてください。人がこの世(せい)を受けて生まれる確率は、1億円の当たりくじを100万回連続で当てるより難しいのだそうです。そんな難しい確率の中で産んでくれた先祖のいる墓参りに行くことと、夜の街に気晴らしに行くことを同じレベルで考えることなどとても出来ないのではないでしょうか。人として素晴らしいことは人に感謝が出来ることであり、自分をこの世に出してくれた先祖への感謝を忘れたら犬にも劣ることになるのではないでしょうか。今の政府のコロナ対策は不安ばかりです。自分の住む地域にコロナ感染者が入ってくるかもしれない不安はとても大きいでしょう。だとしても自分の先祖の墓参りまで止めてほしいとは言えません。墓参りをする人は三密を避け、マスクを外さない、手洗い、ソーシャルディスタンスを十分とって、他者に感染させない配慮が必要です。自分の先祖の代からお世話になった方々へのお礼もしたいでしょうが、(ばん)やむを得ない場合を除いて今年の失礼は手紙やスマホでお伝えしましょう。そして一日も早く、日本、いや世界中の人々が安心して暮らせるようにコロナを封じ込める努力を続けていきましょう。

 

今夜の歯の一口メモです。

 

目的を達するためには自分が健康でなくてはなりません。「健體(けんたい)(こう)()」健康な体は健康な歯に宿る。歯と歯肉をしっかり磨き、どんな病気にも打ち勝つ健康な身体をつくりましょう。

 

2020814日 

 

医学博士・歯科医師 林 春二