2020.08.21 林会長のお便り

 

 祐介先生・牟田さんこんばんは。

 

 生きていくのに大変な時代になりました。今年世界中がパンデミックになっている「新型コロナウイルス」によって、尊い「命」と「経済」が大きなダメージを受けています。「雨」が降ったら降ったで災害になるほどの雨。「気温」が上がれば上がるで40℃越えの日が続き、熱中症になる人が多発して生きていくのに大変です。

 

 「地球温暖化」が話題になり始めたのは50年も前の1970年。今では想像だにしなかったことが次から次に起こるようになりました。南極の氷が大きな(かたまり)となって崩れたかと思えば、北極の凍土(とうど)が溶け出してマンモスの骨がそのまま出現。北極海の氷が溶け2100年にはホッキョクグマが絶滅するのではないないかとさえ言われ始めました。

 

また1957年頃からヒマラヤ東部にある氷河が溶け出して広がり続けています。毎年5メートル近く溶け続いて、それによってできた氷河湖はいつ決壊してもおかしくない状態です。そして昨年から続いているブラジル・アマゾンの森林火災によって深刻な状況がさらに深まっています。熱帯の雨林は二酸化炭素の巨大な貯蔵庫の役割があり、この災害を放置することによって地球温度がまたまた上昇してしまいます。

 

すべてが悪い方に動く中で、新型コロナウイルスだけは人の動きを止めてくれ、結果として地球環境が改善していたようです。それもつかの間、現在はどこの国も経済優先の立場からウイルスが退治できないうちに都市のロックダウンを解除し、人の動きが活発化していますから「元の木阿弥(もくあみ)」です。

 

私達はこんなに素晴らしい地球に生まれながら、これから先、私達の子孫が住んでいく地球を先人から受け継いだように、この素晴らしい星を引き継ぐことが出来るのでしょうか。一人一人は当然として、国も地域も世界中が一丸となって取り組まなければならないと思います。

 

 今回、私達を心配の沼に引き込んでしまった新型コロナウイルス対策にしても、みんなが人との接触を少なくし、手洗いや大声を出さない行動をとってウイルスをシャットアウト出来れば構いませんが、たった2か月間家に閉じこもったきりなのにすべてが解決したかのように、Go to~をしたのでは何にもなりません。いつもの日々に多少の制限があったかもしれませんが、その反動で大人数でのバーベキューや宴会でハメをはずしクラスターを出してしまうようでは、この壊れかけた地球を元に戻すことはできないでしょう。今を生きるすべての人がたとえ10%であったとしても、それぞれの欲望を押さえたら地球環境も10%はよくなります。それでは今夜の歯の一口メモです。

 

 生まれながらに親からもらった歯は美しい芸術品です。しかし歯ミガキをしっかりしないために虫歯にしたり歯周病で壊してしまいます。転ばぬ先の杖、歯と歯肉をしっかり磨いてこの世に二つとない芸術品の健康を保ちましょう。

 

2020821

 

医学博士・歯科医師 林 春二