祐介先生、牟田さん、こんばんは
いよいよ新型コロナウィルスのワクチン接種が現実味を帯びてきましたね。
今月8日からイギリスを皮切りに、いよいよ日本でも来春からの摂取を政府は検討しているようです。
この疲弊しきったコロナ禍に一筋の光明となるのかどうかは未知数ですが、報道では
種類によっては運搬や保存の難しさや、やはり、その安全性にどうしても不安を覚えます。そんな中、最近テレビでは司会者がコメンテーターもどきに、「あなたは打つ?打たない?」などと質問をし、しまいには「人体実験をされているよう」などと発言をします。確かに気持ちはわからないでもないですが、公の場で、しかも少なからず影響のある芸能人が発する言葉には相応しくないように思います。全くアレルギー反応のないワクチンなどは存在せず、私はむしろ未曽有の未知なる敵に人類が最初に立ち向かう薬なのですから、それなりのリスクはあって当然だと思っています。勿論、それぞれの考え方があっていいと思いますが、それでもひっ迫する医療体制、疲弊する経済を打破し、前進するために作られるものなのですから、言葉は慎重に選ぶべきだと思いますが、祐介先生はどう思うでしょうか。
さて、私たちハローアルソンからのご報告です。
10月に発生した今季最大級の台風19号が、私たちが支援しているフィリピン・ルソン島を直撃しました。延べ、30万人の人たちが避難され、多くの方が亡くなり、72万世帯に被害を及ぼし、4万軒の家屋が浸水や倒壊をしました。
最も被害を受けた地域の一つは私たちハローアルソンが長年支援活動をしている地域であったため、会では皆様のお力をお借りして、義援金30万円を現地リーダーに送金しました。現地ではこの義援金をどのように使うか、何度も会議をした結果、一人の少年をサポートすることになりました。その彼から私たちにお礼のメッセージが届きましたのでご報告いたします。「「私の名前はアリエル、17歳です。私はケソン州から来ました。私は下半身に麻痺を患っています。私は日本の医療グループ・ハローアルソンの皆さんに心から感謝したいです。私はずっと長い間車椅子を待ち望んでいました。私の両親も皆さんのグループに感謝しています。」彼は生まれつき足に重度の障害があり、自立歩行ができません。台風の避難の際もお父さんが抱えて避難しました。車椅子はとても高価でスラムでは皆無に等しいほど手に入れることはできません。
皆さんのおかげで一人の少年が笑顔になり、未来に希望を持てるようになりました。
心からお礼を申し上げます。
祐介先生、たとえコロナ禍で現地に行くことができなくても、ハロアルの活動は形を変え確実に届いています。
2020年12月11日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人