2021.01.22 林会長のお便り

 祐介先生・牟田さんこんばんは。

 二十四(にじゅうし)節気(せつき)大寒(だいかん)を迎え、大変寒い日が続いています。でも嬉しいことに、夕方、日が暮れるのが日一日と延びていて、春はもうそんなに遠い所ではないような感じがします。

 いつもの年なら、今頃はハローアルソン・フィリピン医療ボランティア2012の現地活動に向けて最終チェックをして大忙しです。一緒に行ってくれる高校生の中には、持っていく荷物チェックがまだ終わらないために、大きなトランクを診療所に持ってきて、一つ一つチェックしてもらっている姿を目にします。こういう時でも高校生の出してくれる大きな声は、待合室にいる患者さん達に笑顔をもたらしてくれ、「頑張って」と応援の声をかけてもらっています。そんな光景がとても微笑ましく、とても皆さんに嫌われる歯医者とは思えません。それだけではなくハローアルソン・フィリピン医療ボランティアが、いつの間にか私達の診療になくてはならないイベントになっていたことがよく判ります。ところが去年から今年にかけて、コロナ感染症のために、こういう光景が見られないので寂しいです。ハローアルソン・フィリピン・医療ボランティアで、核になってくれている先生の中には、こういう気持ちを「ハロアルロス」と言って実際に心にぽっかりと穴が開いて何も手につかないという仲間もいます。

関口団長を筆頭にせきぐち歯科の皆さん、祐介先生やいまにし歯科診療所のスタッフの皆さんは違います。いつものことが出来ないこと、寂しいことに変わりありませんが、そんな感傷に浸っている暇はないのです。こんな時でもハローアルソンの活動で使う歯ブラシ・タオル・石鹸はもとより、文房具やTシャツなどを集めて、昨年の111日に襲来した台風19号、続いて20号、21号が上陸し壊滅的なダメージを受けたスラムの皆さんに送り続けているのです。さらに自分達もカンパをしたり、カンパを呼び掛けて現地に50万円ほど送り届けました。使い方はハローアルソン・フィリピン医療のかけがえのない仲間、ラハ・ソライマンロータリークラブのリッキーさん達が、知恵を出し合って使い道を考えてくれています。とても感動的な活動については団長の関口先生から報告があると思います。

ハローアルソン・フィリピン医療ボランティアというと、あたかもフィリピンのボランティアだけだと思っている人もいるかもしれませんが、20113月に起こった東日本大震災の時にも、関口団長、祐介先生、愛知の加藤先生、高校教諭の愛人先生、介護士の菊池さんがすぐに現地に行き、医薬品や歯ブラシ等の物資を届けてくれました。その前にハロアルに参加してくれた三浦先生が、沢山の支援物資が積み込まれた中から「ハローアルソン」の名前を見つけ、とてもうれしかったそうです。そのご縁で三浦先生はハロアルの副団長をしてくれています。

2021122

 

医学博士・歯科医師 林 春二