2021.08.27 林会長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは。

パラリンピックが24日から開催され、無観客でやることにはなりましたが小学生に競技場で観戦してもらうかどうかが問題になりました。今それどころではないはずです。政府のこの()りないところが国民の反感を買っていることがわからないのでしょうか。その場で見たリ聞いた方がいいことは誰でもわかります。それも時と場合によってです。戦争の悲惨さを知ってもらうには戦場に連れて行って銃弾に倒れる人を目の前で見せたら一目瞭然かもしれません。でもこんな残酷なこと出来るわけがありません。もう少し配慮して災害の恐ろしさを知ってもらうために土砂崩れが起きたばかりのしかも雨が降っている現場に連れていくことなど考えるでしょうか。先生たちは実際にそんなことやりませんし、考えもしないでしょう。でもオリンピック担当丸川珠代大臣の言っていることはそういうことです。何もない時ならとってもいいことだと思いますし、やることに大賛成です。しかし今は違います。コロナ感染症が抑えきれずに緊急事態宣言を出しているのです。その大臣がいう言葉とはとても思えません。しかもの第5波は今までには見られなかった子供たちも感染し、子供から子供に、そして親に感染というケースが増えているから国民は心配しているのです。その子供たちはパラリンピックの観戦以外は我慢させられ、自分たちの運動会や修学旅行さえ中止になっている学校もあるのです。こういう基準を「ダブルスタンダード」といいます。これで人の流を止めようとしても無理です。政治家は言うことと、やることに差があっては困ります。「言動一致」これこそが指導者に求められる姿です。それが自分たちは夜中まで飲んでいたり、4人以上で飲み会をしながら国民には出歩かないで下さいと言っても説得力がありません。政治家は率先して善行をすべきです。

火曜日の朝、羽鳥真一モーニングショーで55歳、糖尿病のコロナ患者が自宅待機しているケースを紹介していました。80歳になる父親とすぐ上の姉が同居していて看病にあたっていますが、食べられないのにインシュリン注射をしなかったため重症にさせてしまいました。訪問診療のドクターは緊急入院が必要と判断して、保健所とコロナ病院に連絡するのですが入院させられません。このままでは数時間後には死んでしまうことを家族と本人に伝えます。その苦渋に満ちた先生の言葉がなんとも気の毒で見ていられなくなりました。医者は命を救うのが務めです。それなのに死んでもらう説明をしなければならない医者の気持ちはどんなだったでしょうか。これが医療崩壊です。

考えてみればオリンピック期間中にもっとコロナ対策を充実させる時間があったはずです。政府の分科会の尾身会長もそう言っていました。しかし政府も小池都知事もそんなことには目もくれないでオリンピックにうつつを抜かしていたわけです。その結果が今の状況です。責任はすべて菅政権と小池都知事にあります。万死(ばんし)に値するでしょう。それが先日の日曜日に投開票された横浜市長選示されました。何度も裏切られ続けた                                             

市民の声なのです。

 

2021827日 医学博士・歯科医師 林 春二