2022.02.25 林会長のお便り

裕介先生、牟田さんこんばんは。

ロシアがウクライナに軍事進攻しました。いともあっさりと軍事施設が破壊されてしまいました。どうしてこうなったのか詳しくはわかりませんが、こうなるにはそれだけのことがあったのだと思います。攻める側はいいかもしれませんが、攻められる方は何日も不安な日々を過ごさなければならず大変だったと思います。どこから、どういう武器で、いつくるかもわからないわけですから、安眠できない日が続いていたと思います。国民はこういう事態にならないことをひたすら祈っていたでしょう。

それでも二つの国が衝突したわけですから、余程のことがあったのだと思います。ロシアがウクライナに簡単に進攻できたのは軍備に問題があったからで、そうされないためにもっと軍備を増強してあったらこうも簡単に進攻されなかったかもしれませんが、これ以上は無理だったのでしょう。こうなった以上、一刻も早く国連が介入して事態を収めてもらいたいです。しかし全員一致が条件の安全保障常任理事会にロシアが入っていますから全員一致は簡単にはいかないかもしれません。ウクライナには気の毒ですが、この戦いは長引いてしまうような気がします。

日本には竹島が韓国と、尖閣(せんかく)列島(れっとう)が中国と、北方領土がロシアとすっきりしない関係になっています。今回のように相手国から軍事介入されないように軍備を充実させたいという意見が出るかもしれません今よりもっと自衛隊を増強して相手国から侵攻されないようにという考えはまともな意見です。でも外交力で乗り切ることしか日本にはできないのです。

日本に軍事介入されたらすぐに攻撃できるという考えが専守(せんしゅ)防衛(ぼうえい)です。これは交戦権を放棄している日本の憲法にも国連の「敵国条項」にも反しません。徹底的に交戦できます。最近「敵基地攻撃ミサイル」を開発しらどうかという意見があります。ところがそうはいかないのです

国際連合憲章の中に「敵国条項」があります。第二次世界大戦で連合国に負けた国にかけられた措置です。この条項によって日本が他国に攻撃した途端、安全保障理事会の議決なしに世界中から攻撃を受けてしまうというものです。専守防衛では攻撃されるまで手を出せません。他国より優れたミサイルを開発して介入されそうになったら先制攻撃するために「敵地攻撃ミサイル」を導入するという考えです。これを日本が入れた途端、国連の議決なしに日本はその国から全面戦争を仕掛けられても文句が言えないというものです。だから専守防衛するしかないのです。

国連では二度と日本に戦争をさせないように国連憲章の「敵国条項」で縛っているのです。第二次大戦から80年もたっているのだから、そんな項目はとっくに消えていると思うかもしれませんがそんなことはありません。しかし、日本の憲法さえ守らない政治家にとっては屁の河童なのかもしれません。

2022225

 

医学博士・歯科医師 林 春二