2022.04.15 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さん こんばんは

 

ここ数日は真夏日のような暑さが続きましたが、昨日、今日と、寒の戻りでしょうか、私の地元栃木県那須では今朝はとても寒く、やっと満開になった桜の花も、あっという間に散り始め、儚い(はかない)観桜(かんおう)の季節が幕を閉じようとしています。

今日は台風2号の影響で日本ではほとんどが雨となりましたが、私たちハローアルソンが支援しているフィリピンでは甚大な被害となりました。

412日、フィリピン、レイテ島の東の沖合で発生した台風2号・アジア名メーギーの影響で、山間部では大雨による土砂災害が発生し、レイテ島ベイベイ市などで少なくとも14日までに150人以上の死者が出たと報告されています。

私は翌日、現地パートナーでもあり、長年の友人でもあるマニラ・ラハ・ソライマン・ロータリークラブのリッキー氏に連絡をし、「被害は大丈夫?」と安否を確認すると、彼は、「セキ、私たちの住むマニラとレイテは日本で言えば東京と福岡ぐらい離れているのでここは安全です。しかし、レイテでは被害が大きいためこれからの支援を考えていきます。」と言い、私は安心しながら「もしあなたが必要とするならハローアルソンの物資を使用してください」と伝えました。すると彼は「ありがとうセキ、しかし今、フィリピンは選挙が近いです。そのため政治家たちは票を獲得するためにこぞって被災地支援を開始するでしょう。私のチームそしてハローアルソンはそのようなパフォーマンス的な支援には参加しません。これから何が本当に必要なのかを調査しながら進めていきます。」と言いました。祐介先生、どこの国でも選挙前になれば似たようなものなのでしょうね。現在、ハローアルソンでは現地活動が延期となっていますが、このように当会では常に現地と連絡を取り合い、皆さんがご協力してくださっている物資を随時配布しております。私が、今年の11月を目安にマニラに行くことをロータリークラブの定例会で話をしたらしく、現地のメンバーたちは久しぶりの再会に今からとても興奮しているとおっしゃってくれました。

新型コロナウィルスが世界中にまん延し、私たちはこの2年間の間で、多くの変化を求められてきました。私もこうしてハロアルが現地活動延期になっていることを考えると、当たり前の素晴らしさや尊さを身に染みて感じます。しかし、うつむくことばかりではなく、2年以上も現地のメンバーたちと会っていなくても、いつでも心が通わせる友人たちの存在は本当にありがたく、特に、お互いいつか必ず復活することを信じあえているということが、長年多くの人達に支えられて築き上げた信頼の証だと感じます。

これからフィリピンでは日本よりも一足先に台風シーズンに入っていきます。

 

スラムではあっという間に河川が氾濫し、多くの人達が犠牲となります。皆さんの物資はそのような人たちの命の支えとなっています。どうかこれからもよろしくお願いします。

2022415日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人