祐介先生、牟田さん、こんばんは
先日、ハロアル会長林先生から私にあるフェイスブックの記事が送られてきました。
そこには「カナダの大学の経済学で取り上げられたそうだ。日本の貧困者は薬物もやらず、犯罪者の家族でもなく、移民でもない、教育水準が低いわけでもなく、怠惰でもなく勤勉で労働時間も長く、スキルが低いわけでもない。世界的に例のない、完全な「政策のミス」による貧困だ。」と書かれていました。
私は基本的にはSNSが発信する全ての情報が正しいとは思っていませんが、この記事を見てまさにその通りだと感じる自分がいました。
今朝の報道を見ると、国会のトップである細田衆院議長が都内で開かれた自民党参院議員の政治資金パーティーで「1人当たり月給で手取り100万未満の議員を多少増やしてもバチは当たらない」。という議員定数増を思わせる内容と、さらに「議長になって毎月貰う歳費は100万円しかない」と発言したそうです。この発言の前後が切り取られているので全てを否定することはできませんが、コロナ禍で多くの国民が大変な思いをし、命まで絶たなければならない現状のなかで、ポロっと本音が出てしまう人間が国会のトップにいるとういうレベルこそが全ての根悪でしょうね。確かに今の日本の政治の仕組みでは本当にお金がかかります。だからこそ「文章通信交通滞在費」を筆頭とした誰も本気になって変えようとしない制度が脈々と受け継がれているのでしょう。
私は国の指導者になる人間は国民目線も大切ですが、それに偏りすぎるのも問題があると思います。時には英断をしなければならないこともあり、民意にうけることばかり発言するのもどうかと思います。しかし、世の中が議員定数削減、歳費縮小を望んでおり、ましてや、コロナ禍に追い打ちをかけるように物価が高騰している中でのこのような
発言は火に油を注ぐことになるでしょうね。
私は国会議員だけではなく、日本の地方議員の中にも「我こそは特権階級」と思っている人たちが多すぎると思います。以前、林先生や祐介先生と共に北欧デンマークに福祉や社会制度を学びに研修に行ったとき、日本では市議会議員にあたる人たちと話す機会がありました。私は彼らに「日本の政治家は先生と呼ばれ、移動するときは新幹線のグリーン車を使い、特別な宿舎に住み、年間2千万円を超える収入がある」と話すと、彼らは目を丸くして驚き、「私たちの国では考えられない。私たちはまず政治家の称号を廃止し、誰もが「あなた」と呼び合える平等社会を根底とした。報酬は北欧中最低で、地方議員はほとんどが無収入でボランティアとして地域政治に携わる。移動には当たり前だが公共交通機関を使っています。」勿論全てを一色淡で考えることはできませんが、あまりの日本との違いに私は正直恥ずかしささえ覚えました。「日本の貧困は政策のミス」その言葉が本当に政治に届く日が来るのでしょうか・・・。
2022年5月13日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人