2022.08.26 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

早いもので8月最後のハロアルレディオですね。

ここ最近は曇り空が多くなおかつ湿度も高いため、私などはいわゆる天気痛がひどく毎日頭痛に悩まされています。

お盆休みや子供たちの夏休みも終わりましたが、これからコロナ感染拡大の第8波が来ないことを祈りたいですね。

実は8月中、私の医院で3名のスタッフが新型コロナウイルスに感染しました。皆口々に「お忙しいところすみません。」と言ってくれますが、私は「もう誰が感染してもしょうがないのだから、まずはしっかり体を治すように。」と伝えるしかありません。

今、医療現場のひっ迫がテレビで報道されていますが、私たちのような地方では本当に危機的状況です。昨日私は地元の大学病院に行く機会がりましたが、朝9時からの診療開始にも関わらず、発熱外来は既に長蛇の列。日陰こそありましたが外にパイプ椅子が並べられ、多くの方が診察を待っており、中にはややぐったりしている方も見受けられます。また、私の町では発熱外来、PCR検査、抗原検査などは現在緊急では受けることができずほとんどが予約制となっているため、まず病院を探すところから大変な思いをしなければなりません。そんな中私の友人でハロアルでは報告会の手助けもしてくれている庄司も先週感染が分かりました。彼はケアマネージャーでもあり栃木県でも数名程度の認知症介護指導者という仕事をしています。普段は約20名近くの認知症専門のケアハウスで仕事をしていますが、その中の1名のスタッフが感染し、そして入居者のおばあさんにも感染が分かりました。彼はそこのリーダーですから彼がその方の介護を受け持つわけですが、隔離された狭い空間では彼自身も感染するまでに差ほど時間はいりません。毎日lineで状況を聞いていますが、始めは37.9度の熱が出て、3日目ぐらいでは40度近くまで上がり頭痛がひどいそうです。しかし、ただでさえ今の日本では福祉関係の仕事に就く方が少ない中、このような状況で認知症を患いながらコロナ感染をした方を介護するスタッフなどいません。ですから彼はその方のお部屋で隔離されながら自分も高熱を患っているにも関わらず、介護をしなければなりません。彼は陽性の陽をもじって「陽陽介護」と言っていましたが、本当にしんどそうでした。

祐介先生、恐らくこのような状況は日本全国でも多いのではないでしょうか。

確かに経済との両立は大切だと思います。しかし政治だけの責任ではありませんが、正直、身近にこのような現実を知ると、コロナが発症してからの数年間、いったい政府は何を対策し、何に重きをおいているのか疑ってしまうのは私だけでしょうか。

先ほどの友人はすでに2週間近く家に帰らず、コロナと戦いながら介護の仕事をしています。私にはテレビに映る代議士の先生方にこの声が届いているとは到底思えません。

 

 

2022826日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人