2022.09.09 林会長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは。

 旧統一教会と安倍元総理をはじめ自民党の国会議員179名が関係を持っていたこと、その統一教会の信者が1億円以上の多額の寄付をしていたために生活破綻をさせられてしまった家族の恨みの狂弾を受けて死亡させられた安倍元総理の国葬儀の問題でこの2ヶ月間が費やされてしまいました。直後は「国葬」賛成派が上回っていましたが、現在は全ての調査で反対派の方が上回っています。

 信仰の自由は誰でも認められているどころか保障されています。しかし、今回問題になっている旧統一教会はそういう問題ではないのです。2001年に最高裁で統一教会の布教活動が違法という司法判断確定していること。宗教法人法の解散命令には「著しく公共の福祉を害すると認められる場合」「宗教団体の目的を著しく免脱した場合」とあります。従ってこういう最高裁の判決があるのに統一教会の解散請求を行わないのは文化庁の「怠慢」であり「文部科学大臣が権限を行使して早急に統一教会の解散命令申し立てをすべきだ」と明言している本村健太郎弁護士の発言もあります。もし、2001年に統一教会の解散処分が実行されていたら、安倍元総理が射殺されることはなかったのではないかと思います。

 私達国民はテレビか新聞でしか、情報を手に入れられません。どんなに間違った情報でも何度も流されていると信じてしまいます。ですから、NHKには一党に偏よるのではなく、例え政権政党のことでも悪いことは悪い、野党であっても正しいことは正しいという論理感を持って放送して欲しいと思います。民報はスポンサーがありますからスポンサーに不都合な報道はしません。しかし国民にとって必要なことは例え政府であっても、企業にとって不都合であっても正しいことをNHKには報道して欲しいです。

 私達のハローアルソン・フィリピン医療ボランティアも全く同じです。20201月に起きたタール火山の噴火の時もそうでした。それに加えてこの年は新型コロナウイルス感染症が発生してボランティアが行えるかどうかの瀬戸際(せとぎわ)でした。15年間続いてきたこのボランティアにとって最大のピンチでした。

 2020のメンバーも決まり27日に出発する準備が既に出来ていました。全員にボランティアの参加の有無を聞いて最終決定しました。その年の参加者は一般69名、高校生71名で総勢140名でしたが、1名だけ高校生の家族の反対があって取りやめになりました。高校生は最後まで行かせて欲しいとお願いしたそうですが、残念なことになりました。この時も私達はボランティアに行くのだから命の保障も全くないこと、私自身がそこで死んだとしても保険の中でしか保障されないことを包み隠さず話しました。そして全員が、高校生の場合は高校生だけでなく保護者の皆様、送り出してくれる高校生の先生方の全ての了承をとりつけ、ボランティア活動が出来ました。

 それからすると今回の安倍元総理の「国葬」にしろ「国葬儀」にしろ、岸田総理の言っていることは日本国民にとって納得できる話ではないように思えます。

 

202299日 医学博士・歯科医師 林 春二