2022.09.16 林会長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは。

 涼しい風が吹くようになり大部しのぎやすくなりました。秋は読書、旅行、スポーツおいしい秋の味覚、ブドウやリンゴなど魅力的なものがいっぱいです。身体をこわさないように腹いっぱいではなく腹八分目にして健康にはくれぐれも気を付けて下さい。

 さて今夜は毎回伝えたいことを優先する余り、歯の一口メモを忘れてしまいますので最初に伝えたいと思います。

私達ハローアルソン・フィリピン医療ボランティアの仲間は全員が「歯は命の源」ということで、一本の歯であっても大切にしていきましょうと心を一つにしてきました。私は歯医者になって50年になりますが、まだ患者さんの口の中に残っている最後の一本の歯であっても抜かないようにしてきました。お陰さまで無歯顎といって総入れ歯を入れなければならないような人を一人もつくりませんでした。おそらく日本中の歯医者で私のようなケースは極々(ごくごく)少ないと思います。大概の人は歯医者に行っても痛いから、グラグラしているからという理由で抜いてしまったと思います。私はそうしませんでした。皆さんの手には5本の指があります、その中の一本を傷つけてしまった時、皆さんはその指をとっちゃって下さいと言う人がいるでしょうか。先ずいないと思います。指はとても大切な身体の一部だと思っているからです。だから何とか治して下さいとお願いをするはずです。

それでは歯の場合はどうでしょう。歯医者にこれは残すのは無理です。と言われたら何も考えずに抜いてしまったと思います。その時の歯医者から「歯は命の源だよ」と言われたら抜かなかったでしょう。保険では診療費がおさえられていて「命の源」である歯を一生残せるような診療費になっていないからすぐ抜いてしまうのです。歯は上下合わせると28本あります。食べ物をこまかく砕いてスリ合わせるために必要だからです。悪くなっても「一生大切にして下さい」と言われない限り、「抜くしかないね」と言われたら抜いてしまいます。「歯を悪くするのは歯ミガキに問題があるからで、歯を治療しても歯ミガキがうまくならないと又、歯を悪くしてしまうよ」などという指導も受けなかった人が多いと思います。一本の歯を治すよりも悪い歯を抜いて隣の歯を削ってブリッチにする方が治療期間が短くて多忙を極めている患者さんにとっても歯医者にとってもリーズナブルだったからです。

その頃でも私はかたくなに悪くなった歯を治療して一本の歯を大切にして来ました。ですから私の診療所に通ってくれる患者さんは30年も40年も通い続けてカルテがまるで一冊の本のように厚くなった患者さんばかりです。コロナの時も患者さんが減ることもなく、ましてやキャンセルなど考えられませんでした。皆さんも定期的に歯医者に行って自分に合った歯ミガキ指導を受けて下さい。

 

                               2022916

 

医学博士・歯科医師 林 春二