2022.12.16 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

12月も(なか)ばを過ぎ今年も残り約2週間となりましたね。

私の地元栃木県那須は日に日に寒くなり、那須のお山も薄っすらと雪化粧をまとい始めました。

さて、先日今年の漢字がテレビのニュースで流れていました。今年は「戦」(たたかう)と言う文字だそうです。今年はロシアによるウクライナへの武力侵攻や、過去最多のなる北朝鮮のミサイル実験、また、安倍元首相の襲撃事件など、恐怖や不安を意味する「戦」もあれば、冬季五輪北京大会での日本勢の素晴らしい活躍や、プロ野球では日本人最多となるホームラン王への挑戦、そして何といってもサッカーワールドカップの日本代表の熱き戦いに感動をした「戦」もあるでしょうね。

しかし、今、まさにこれからの日本の未来を左右する問題がとりだたされています。

政府は5年後の2027年度を目途に防衛費と関連する経費をGDPの2%に達することとしました。そのためには約1兆円が不足しているため、国家の防衛力を安定するためには増税をするという、いわゆる「防衛費増税」の問題が報道されました。

とりわけ今、復興特別所得税の一部を流用する案や、国債、法人税、たばこ税などが挙げられていますが、この問題には様々な意見があるでしょうね。

また、岸田総理が「今を生きる国民が自らの責任としてしっかりその重みを背負って対応するべきもの」という発言をしたことも多くの批判があるようですが、私自身はこの発言に違和感はなく、むしろ遅きを失するとも思います。自分の国を自分たちで守る。そのためにはその国に生きる全ての国民で分かち合うのは当然です。しかし、それが何故防衛費の増額になり、何故増税しなければならないのかをしっかりと議論し国民に丁寧な説明をするべきです。更に、このような景気が不透明な時期に国民に負担を強いるのであれば、国会議員自らが身を切る政策、行動を示さなければなりません。使途不明のまま年間1200万円もの調査研究広報滞在費を支給され、国会に出席しなくても歳費が出ている、まるでザルどころか抜け穴ばかりの議員の待遇では国民は納得するでしょうか。国を守り、国民の命と財産、そして未来を守るためには避けて通れない問題です。

誰も戦争を望む者などいないでしょう。しかし、現実には年々日本を取り巻く情勢は戦後最大の危機と言われる中、選挙や派閥、自分の保身ばかりを気にするのではなく、本当にこの国の為に命を懸けて尽くそうという議員の声を国民は待っているのです。

今年の漢字は「戦」でした。良い意味もあれば悪い意味もある一年でしたね。

来年こそはこの漢字が「平」であり「和」であることを心から願います。

その為にも私たちハロアルも小さな事かも知れませんが、来年の6月の現地活動に向け心を込めて準備していきたいと思います。

 

20221216日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人