2023.02.10 林会長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは。

 今週の月曜、26日、トルコでマグニチュード7.8の大地震が発生して大変なことが起こっています。現在わかっているだけでトルコとシリアで2万人を超す人が亡くなっています。大きな建物が壊れていますから、まだまだ多くの人の命が奪われてしまうかも知れません。一日も早く救出して欲しいです。

 12年前の311日、日本でも東日本大震災が起こり一時は日本が再起不能になってしまうのではないかと思いました。あの時はマグニチュード9、震度7の地震と津波によって福島第一原発の水源がたたれ、未曽有の大事故を起こしたことが重なり大きなダメージでした。国内でも全国各地からボランティアにかけつけてくれましたが、世界中の皆様からものすごく沢山の支援をもらいました。福島の皆様にとっては大きな救いになったでしょう。また自衛隊の皆様の献身的な活躍は大きな力になりました。倒壊した建物や崩落した土砂の除去、人命救助から被災された皆様の入浴施設を作ったり、食事のたき出しをしたりといたれりつくせりの救助活動でした。こんな素晴らしい能力を持った団体は世界中どこにもありません。今度のトルコの大地震でも自衛隊の活躍の場があると思いますが世界平和のため国際貢献のために活躍してくれることを心から願っています。自衛隊が、軍拡とやらで国際貢献とは全く反対の人命を奪う活動に変えられてしまいそうです。戦いになると敵方だけが被害を受けるわけではありません。こちら側も多いか少ないかは別にして必ずダメージを受けます。力の勝負を競うのでなくどこまでも対話で問題を解決して欲しいです。これを外交といいます。言い分はどちらにもありますが、双方にとって納得できる折り合い点は必ずあるはずです。手間はかかりますがこういう地道な努力を政府には期待したいと思っています。

 その日本政府の経済政策は頼りがいがありません。今日本ではウクライナ・ロシア戦争で輸入品が高騰し、電気、ガソリン、ガス、農薬、食料品に至るまで全てが高くなっています。日本の賃金はここ30年全く上がっていません。なのに消費税がかかります。Gセブンの賃金上昇率を見ると1位がアメリカで206.7%、以下イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、イタリアと続き、そのイタリアでさえ142.6%です。最下位の日本は93.3%で30年前より下がっているのです。これは政府の経済政策の失敗としか言えません。

 昭和バブルがはじけた後の賃金抑制と消費税導入は消費税分だけ高くなりますから買い控えるのが当然で、消費は下がる一方です。この間に賃金の見直しをすれば良かったのですがしなかったため大企業の収益は毎年史上最高益を更新して現在は484兆円になっています。この1年を見ても大企業の内部留保は17.5兆円も伸びているのに、賃金は上がっていません。時限的であってもいいので消費税10%を停止して国民の消費力を上げることが最善の対策です。

 2023210

 

医学博士・歯科医師  林 春二