2023.04.21 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

ここ数日はとても暖かな日が続いていますね。私の地元栃木県那須では本当に良い天気に恵まれていますが、祐介先生の住む東京などは春というよりも初夏の暑さだったのではないでしょうか。

さて、67日から約3年ぶりに行われるハローアルソンフィリピン医療ボランティア

現地活動も近づいてまいりました。

現在、日本では新型コロナウイルス感染は季節風インフルエンザと同じように感染症法上58日から5類となり、これまでの政策や対策に変化が見られますね。もちろん、油断はなりませんが、私たちハロアルの活動にも少なからず影響があります。

これまで、フィリピン国から日本に入国する際、ワクチン接種を規定回数受けていない方は現地でのPCR検査や陰性証明が必要でしたが、これが免除されるようになり、正直、私たち事務局にとっては費用の面や現地での検査を担当する医師の確保などの問題が一気にクリアされました。先日、その旨を現地チームに連絡したところ、「大きなハードルが一つクリアされた」と喜んでいました。

しかし、これですべてが良いというわけではありません。このような時こそ気を抜かずしっかりと準備と対策をしなければなりませんね。先日もハロアル会長林先生と、現地活動での感染症対策についてご相談しました。マスクの着用や消毒においても賛否はありますが医学的にだけではなく、お互いの安心を共有する面でも継続して行う予定です。しかし現実には言葉も文化も違う国から突然やってきた私たち日本人歯科医師たちの治療は、たとえ無料で治療受けることが出来たり、物資を支援されるからといって、やはりスラムの人達は不安になることでしょう。しかもマスク越しで顔の表情が見えない状況は、今まで以上にお互いの気持ちを伝えるには困難です。祐介先生、実はこのようなことは日本でも同じだと思いませんか?内科や外科と違い歯科はもっとも私たちの生活に密接な関係にある医療部門だと思います。生まれてから星の国に旅立つまで、

人間は生きるために食べなければなりません。その中心的役割をするいわば命の源となるのは「歯」です。そんな大切な皆さんの命を預かる私たち歯科医師が、明るく優しくいつでも患者に寄り添える慈愛に満ちた目で日本で治療にあたっているかどうか。

私は今回の活動はある意味ではハロアルに歯科医師や歯科衛生士さんたちが参加をされることによって日ごろどのように患者さんに向き合っているか、その真価が問われる気がします。

「目は口程に物を言う」と言いますが、私たち一人一人の思いをそれこそ目や、彼らに触れる指先、そして声色に込めて活動しなければなりませんね。

 

 

2023421日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人