2023.05.19 林会長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは。

 昨日518日、衆議院第二議員会館・多目的会議室で開催された「マイナンバーカード強制をやめて健康保険証廃止は撤回を!5.18院内集会」に参加して来ました。参加者は会場に200名、ウェブで550名、合わせて750名でした。ゲストスピーチに経済ジャーナリストの荻原博子さんを迎え、医療福祉における国の責任とマイナ保険証にすることによる弊害ついて語ってもらい、障害者、老人施設などの現場の声をお聞きしました。

 障害者の代表として発表された(いえ)(ひら)事務局長は車椅子利用者でマイナンバーカードの申請時に行った時、行くのさえ大変なのに車椅子の安頭台が写っているからダメだと言われてしまったそうです。身体がブルブル振るえる障害者はしっかり写真がとれないからダメ、目が悪くて瞳の部分が白濁している人は黒い瞳が写っていないからダメと障害者は健常者並みの基準に合わないと全てダメ出しをされてしまって大変だと訴えていました。障害者や介護の必要な高齢者への対策をあいまいにしたまま法案が成立されていることを正面から批判していました。健康保険証さえ続けてくれたら、こんな差別をされることもなく出来のに、家族や介護者に余計な負担をかけてしまい「早く死んだ方がいい」という社会を作っているのではないかと強調していました。

 医師の竹田先生は「この制度が出来たため現場で活躍している高齢のDrが、対応が大変だと言って1,000人もこれを機会に廃業してしまいました。地方ではさもなくても医師不足が叫ばれている中で、廃業する先生が増えたら患者さんに大きなシワ寄せが出る」と訴えていました。

 また介護の現場からは、今までも認知症の利用者さんの介護は大変で、夜の宿直の際には今夜は無事にすむのか不安な中で、病人が出たら病院に連れていくことも大変なのにマイナンバーカードと暗証番号を控えて行かなければならないという仕事が増え、他の職員にも負担をかけてしまいとても対応しきれないだろうと話していました。介護職の人達は不安や不満が多い中で、これ以上大変な問題を持ち込まないで欲しいと切実な声を聞かせてくれました。

 そもそもこの問題は申請制のマイナンバーカードを普及させるために保険者が被保険者に必ず保険証を届けなければならないという法的な強制力を持たされている保険証をヒモ付けることから問題が発生しているのです。現在の保険証で全く問題ない保険証ですからこのまま維持してくれたらいいです。マイナンバーカードは、これはこれで広めてもらったらいいのです。保険証廃止をやめて欲しいという署名も67万筆を越えています。政府のやることすべてが良いわけではありませんから、問題があることにはしっかりと声を上げることが大切です。

 

 2023519

 

医学博士・歯科医師  林 春二