2023.10.13 林会長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは。

 前回は1000回記念ということでとても楽しい時間を過ごすことが出来ました。放送直前に新潟県の羽尾先生がジョリビーの仮面をかぶって現れたのには驚かされました。病気上がりなのにわざわざ東京まで御苦労様でした。

 このハロアルレディオが1000回まで来るには本当に数え切れないような沢山の皆様の協力があったからのことだと思います。本当に感謝に耐えません。

 祐介先生がこのハローアルソン・フィリピン医療ボランティアを立ち上げる前のことですが、私が軽井沢ライオンズクラブの会長をしていた当時のことです。この活動のルーツは長野県の岡谷(おかや)下諏訪(しもすわ)ライオンズクラブの有志が始めたものです。それが長野県全体のライオンズクラブに広がりました。当時軽井沢クラブには歯医者が私しか在席していませんでしたので、この活動に参加するのは一般人だけでした。ボランティアですから一般の人で何の問題があるかと言えば全く問題はありません。

歯科のボランティアに行っても患者さんが集まらなければ歯科治療は出来ません。歯科の治療がなければ何も出来ない訳ではなく、そこで役に立つ活動を見つければよいのです。例えばゴミ拾いであっても全く問題ないと思っています。見知らぬ歯医者になんて診てもらう必要がないということはスラムの人達が健康で幸せだということです。むしろこういう時代が一日も早く来てくれることを期待しています。

そもそも岡谷(おかや)下諏訪(しもすわ)ライオンズクラブの人達が何故この活動を始めたかということです。サツマイモのような長野県の中でちょうど真ん中になるところに諏訪湖があり、その北側にあるのが岡谷(おかや)(しも)諏訪(すわ)ライオンズクラブです。この地名古屋への交通の便が良いため、旅行をするには名古屋空港を使ってマニラに行く人がもともと多かったのです。おそらく軽井沢の私達が成田空港へ行き、飛行機に乗る時間と比べると2時間近く短くなり非常に便利なのです。そこで旅行していた仲間達が生活困窮者達へのタオル・石鹸などの生活物資の支援をはじめてくれたのです。冬の厳しい長野県の人達にとって常夏のマニラはとても魅力的だったでしょう。その地で娯楽だけじゃなく医療ボランティアをすることを考えてくれたのです。当然このボランティア活動は盛り上がりました。

 私が参加した頃感じたのは一般の社会人、とりわけ80歳に近いような高齢者のライオンズクラブのメンバーが汗だくになってボランティア活動をしている姿でした。こういう姿こそ現在の高校生に見てもらい、「汗を流す大切さ」しかも自分のためにではなく恵まれない人に尽す姿を見て欲しかったのです。それでこのライオンズクラブの活動に2回、高校生を連れて行きましたが、その2回で中止になってしまいました。その時祐介先生を誘いました。

 その次の年から関口団長、祐介先生が協力してくれ、高校生がこの活動の中心的にすえられるようになっていくのですが、それにはまだまだ紆余曲折があります。続きはまた来週、語らせてください。                 

20231013

 

医学博士・歯科医師  林 春二