2024.01.19 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さん、こんばんは

 

石川県能登半島を中心とした大地震はとても大きな被害をもたらしました。

日が経つにつれその全貌が明らかになり、多くの支援を必要とする中、被災地では子供たちの集団避難が始まりました。テレビ画面から他の地域に行くためにバスに乗る子供たちの不安そうな顔、それを見送る親たちの涙を堪えながらの笑顔は本当に心か痛みます。どうぞお体に気を付けてご無事を祈っています。

そんな中、昨日その石川県白山市にある「デンタルフィット」という歯科材料を扱う会社からご連絡をいただきました。実はこの会社とは20231月に初めてご連絡を頂き、私たちハロアルの活動を支援したいと申し出があり、今回も2月からの活動に歯ブラシ約400本をご寄付してくださいました。

私は久しぶりに担当の方と話すなかで、今回の地震による被害や皆さんの安否、そして被災地の様子などをお聞きし、日本の震災に際しいち早く私たちハロアルの仲間であるマニラチームからお悔やみの連絡が届き、日本中、世界中の人達が石川の復興を祈っていることを話し、私はこのような大変な時にハロアルの活動にご協力いただけることに感謝の意を伝えると、このようなメールが届きました。

報道でもご存知の通り、能登方面があまりにも厳しい状態であり、県民として心が痛みます。その中で誰かの為に少しでも力になれることを、と考えていたところ、貴会の事を思い出しました。フィリピンのご友人からもメッセージを頂いたとのことで有難く思います。復興は長い時間がかかると思います。私自身も復興のためにできることを考えて動いていこうと思っています。」「来月フィリピンへ向かわれる際はくれぐれもお気をつけください。何かお力になれることがあればご連絡ください。」

2024年元日に発生した大地震は沢山の悲しみを生み、今も尚多くの方が苦しんでいます。その中で同じ被災者でありながらも、誰かのために、と考えた時、私たちの活動に思いを寄せ、ご協力頂いたことに私は心からの感謝を伝えました。

以前、東日本大震災の時、私の所に「日本がこんな状況にも関わらずフィリピンの支援なんてしている場合か」というメールが届きました。私は今まで誰にもその話をしたことがありませんでしたが、そのような考え方もあることは理解しています。

しかし、この方のようにたとえ被災地であってもたとえスラムであっても「誰かのために」という思いは同じです。私は届いた歯ブラシを見ながら改めて19年前、ハロアル会長林先生から頂いた教育者「濤川栄太(なみかわえいた)」先生の言葉を思い出しました。「人間は自分の為に生きなければならないが、他人の為に生きる意志のない者は決して幸せになれない。」

2月の出発まで残り18日です。沢山の人達の思いを背負いしっかり準備していきます。

2024119日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人