2024.02.02 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

いよいよ来週27日から第18回目のハローアルソン・フィリピン医療ボランティア現地活動が始まります。

コロナによって活動が延期となり、昨年6月ようやく人数制限を設けながらも活動が再開し、そしてついに全ての制約を解除し、今回101名の皆さんと共に現地に行くことできます。これもひとえに、日ごろハロアルを支えて下さるレインボータウンの皆さん、小島社長、そしてリスナーの皆さんのお陰です。また、3年間現地活動がない間もこの番組でいつもハロアルを盛り上げ、時に祐介先生の爆弾発言を少し苦笑いしながら支えてくれる牟田さんのお陰です。

19年前初めてスラムに立ち、初めて治療をしたあの衝撃は今でも忘れられません。

しかし、時が経ち、経験を積む中でいつしか自分の手で患者さんを笑顔にした時の感動よりも、共に活動する仲間の先生たちが一心不乱にそれこそ汗を拭うことも無く治療をして下さる姿や、歯科衛生士さんたちが満面の笑みで歯ブラシ指導をする姿。歯科技工士さんが休憩もとらずに黙々と入れ歯を作り、沢山の器材を最後まで立ちっぱなしで消毒をしてくれるスタッフ。一般参加の方々は不慣れな環境でありなが元気いっぱいにサポートをして下さり、そしてこれからの未来を担う高校生達と共に笑い、悩み、涙することに、新しい感動と学びを覚えます。その中で、毎年当たり前のように訪れていた活動ができなくなったとき、改めてハロアルは私にとってもはや人生の核になっていることに気づきました。

私は今回の活動に際し「初心」と言う言葉を掲げました。確かに初めて感じた感動や喜びは年月によって形は変わっていきます。しかし、当たり前のことが当たり前でなくなった時、改めて自分がこの活動に参加ができる環境に心から感謝をしました。

初めて声をかけ集まった歯ブラシを見た時の感動。募金を頂き「先生、頑張って」と言って頂いた時の喜び。私はあの時の気持ちを思い出しながら、誰よりも謙虚に頑張ろうと思います。

ハローアルソンは20年前、祐介先生が初めて出会った患者「アルソン君」との出会いからでした。彼は当時10歳。今、彼が生きているならば30歳となり恐らく家庭を持ち、子供もいるかもしれません。しかし彼が住んでいた地域は貧困のため3人に1人しか15歳まで生きることができない地域でもあり、生きている保障はありません。そしてたとえ生きていたとしても再び彼に会うことは不可能に近いと言えます。私たちハロアルはまさに一期一会。例え何百、何千という患者さんを治療したとしても、全ての参加者の皆さんが一人ひとりに愛情を込め、真心込めてもらえる活動にするために全身全霊で頑張って参ります。

 

202422日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人