祐介先生、牟田さんこんばんは
昨日の水曜日。私は休みを利用し、母と家内を連れ母の日のお祝いを兼ねて以前祐介先生に紹介してもらったお寿司屋さんに食事に行きました。実は私はその二日前に左足の膝の怪我で歩くのもままならず、松葉杖を使いながら診療をしていました。しかし、せっかくのお祝いですし、なかなか母をそのような場所に連れて行ってあげることもできないので、松葉杖と共に新幹線に乗り大宮から湘南新宿ラインに乗りました。天気も良く汗ばむ陽気で、電車の中もなかなかの混雑で私達が乗車すると座る席がありません。すると一人の青年がスッと立ち上がり母に席を譲ってくれました。母は「ありがとうございます。」とお辞儀をしながら座りましたが、小さな声で私に
「やっぱり私あおばあちゃんに見えるんだね」と言い、改めて自分が高齢者に見えることに少しショックを受けていました。私は「当たり前だろ」と言いながら笑いましたが、今度は席を譲ってもらえたのが嬉しくその男の子の顔をジッと見ながら「韓流スターに似ているね」と言い出し、その子が池袋で下車する時に「キム君ありがとうね」と勝手に命名したため、男の子は突然の出来事に不思議な顔をして降りて行きました。お寿司屋さんに着くと既に一組の若い外国人のお客さんがいらっしゃいました。大将も女将さんも久しぶりにお会いし、私の母に会えるのを楽しみにしていて下さり、楽しい食事が始まりました。まずはビールを飲みながら大将が母に「何か苦手な物はありますか?」と尋ねると母は「豚肉が苦手です」と言い出し、「そんなの出るわけないだろ」とツッコむと大将も苦笑いをしていました。そこからはとても楽しい時間を過ごし、隣の外国人の方とも話をし始めました。まだ30代の兄と妹の兄弟でカリフォルニアから来たらしくお兄さんは4回目、妹は初めての日本だそうで、SNSでこの店を知り始めて本格的な日本のお寿司を食べて感動したと言っていました。するとまた母が私に「東京もいいけど那須も良いところだから遊びにおいで。私は一人暮らしだから私の家に泊まりな。」と訳してくれと言い始め、今度は外国人が苦笑いをしていました。
帰り道、私の足を気遣いながら「大丈夫か」としきりに言う母を見て親孝行ができることに感謝をするとともに、一日、一日が過ぎると言うことは言い換えれば、逆らうことができないいつか来る母との別れの日に近づくということをしみじみ感じました。
祐介先生は母の日に何かしましたか?
私は息子に「一言でいい。お母さんに連絡して〝いつもありがとう″と伝えなさい」と連絡しました。「親孝行したいときには親はなし」世の中には様々な境遇の方がいますが、お寿司を美味しそうに食べる母を見て私は改めて幸せ者だと感じました・・。
2025年5月16日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人