2025.06.13 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

今日は少し違ったお手紙をお送りします。

先日、私は家内と一緒に近所のスーパーに夕飯の買い物に行きました。時刻は夕方

4時ごろだったでしょうか。時間帯もさることながらその日は日曜日だった為いつも以上に車も多く、子供連れや家族の方も大勢いました。私は車を停めるスペースを探していましたが、こういう時、私はなるべく近くではなく、あえて遠い所に停めるようにしています。それは幸いまだ私は自分の足で健康に歩けるし、たとえ思い荷物でも運ぶことができます。しかし世の中にはそれが叶わぬ人や小さな子供がいる場合たとえ駐車場と言えども子供たちの安全を考えればできるだけ短い距離を移動した方が良いと考えるからです。それは車の免許を取得したばかりの息子にもそれが思いやりだと重々教えてきました。

そんな中、家内とスーパーに入ろうとすると、一台の車が「車イスマーク」のある

いわゆる「思いやり駐車場」に勢いよく駐車しました。そして中から20代でしょうか、若い夫婦と4歳ぐらいの男の子が出てきました。私と家内は目を合わせ、お互い何を思っているかわかりましたが、家内が「どこが障害者やねん」「停めたらあかんやろ」とやや聞こえる声で言いだしました。祐介先生、こういう場合は注意するべきなのでしょうか。このスペースはマナーとして通常は障害や怪我、妊産婦やご高齢者を優先する場所ですが実際に駐車をしても法律上の罰則はないスペースでした。

昔の私なら確実に注意をしていましたが、人は外見だけで判断してはいけない、冷静に考えるともしかすると何か身体的、または内心的な問題があるかもしれない、と言い聞かせながら悶々とした気持ちで買い物をしていました。すると同じスーパーですから、ちらちら先ほどの夫婦が目に入るとすかさず家内が「子供もおんのによくあんなんできるわ」と怒りが再発していました。

しかし、良くその夫婦を見るとどこかで見覚えが・・・その奥さんが実は私の患者さんでもありました。いやいやなんとも言えない気持ちになりますよ。

この思いやり駐車場にはいくつかの種類があり「専用駐車場」なのか「優先駐車場」なのかで罰則の有無があるようです。

私の医院にも玄関スロープの一番近い場所に車椅子のマークを記したスペースがあります。以前、大変込んでいる時、しかも雨の日、ふと駐車場をみると何台もの車が停まっていましたが、優先駐車場だけは誰も停めてはいませんでした。

海外では罰則、罰金がある国も多いようですが、駐車場だけではく、電車やバスの車内など日常をお互いが気持ちよく生活するためにはお互いを思いやる心、まさに思いやりが大切なのだと改めて感じた一日でした。

2025613日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人