祐介先生、牟田さん、リスナーの皆様こんばんは。
暑い日が続きますね。くれぐれも熱中症にかからないように水分をしっかりとってください。こうした注意を言っているうちが花で実際に熱中症にかかってしまった人の話では、声も出せず、体を動かすことなんてとてもできないそうです。念には念を入れて水分補給と休息を十分に取りましょう。
先週関口団長の話が出ました。スーパーマーケットや図書館などにある障害者マークの書かれた優先スペースのことです。関口団長は店の入り口に近いところではなく少し離れたところに必ず停めることを子供にも伝えていることを書いていました。恥ずかしながら私は若いころ一番便利で楽なところに競うようにして停めていました。それが年を取るにつれて他人のことを先に考えるようになり、なるべく他人の迷惑にならない所に停めるようになりました。
ある年、1990年頃のことですがデンマークの視察に行っている時のことです。図書館の駐車場を利用したとき、運転席側のフロントガラスに手作りの時計盤を置き駐車するときの時間に合わせます。それから2時間は無料で停められますがそれ以上になると有料になります。「少し時間を延ばしておいたらどうですか」という私に、「日本人らしい発想ですね」と言われてしまい、恥ずかしい思いをしました。
デンマークの社会は他者を優先する社会になっていますし、特に弱い立場の人を最優先します。弱い人が生きやすい社会は健常者にとっても生きやすい社会になっていることをデンマーク社会は教えてくれています。
このことを知ってからではなく、私の診療所に勤めている武井さんのご主人はスズキの販売店の所長さんをしていました。車を売っているのですから安全運転に徹していることはもちろんですが、車の停め方についても「入口の便利なところはたくさんの人が停めるので事故が起こりやすいから少し離れたところに停めるように注意をされる」と教えてくれました。
ところで関口先生が体験したケースですが、よくあるケースです。こちらが障害を持たれている方の為に優先スペースを開けるようにしているのに後から来た元気な人が平気な顔をして停めているのを目にすることがあります。そんな時「なんてことをするんだ!」と思わず心の中で叫んでしまいます。うっかりして停めてしまったのかもしれませんから声を出していったらいいのに声を出せません。声は出せなくてもいいことではないので納得いきません。心がかきむしられるような気がします。そんな時、声をかけて喧嘩にでもなったら困ります。早く気づいてくれるように祈りましょう。今の私なら若い人に一言告げますが、無理はしないでください。そして自分以外の人が何をしてもどうしようもないから理不尽なことが少しでもなくなるように祈りましょう。そして世界中から理不尽が無くなるように私たちが出来ることを精一杯祈り続けましょう。今のところそれ以上の改善策は見当たりません。
2025年6月20日 医学博士・歯科医師 林 春二