2025.06.20 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

先週、私のお手紙の中で、スーパーの駐車場にある障害者優先駐車場についてお話ししましたね。

20代の若い夫婦が小さな子供を連れ、恐らく健常者であるにも関わらず、スーパーの駐車場の障害者優先エリアに当然のように駐車する話です。しかもそれが私の患者さんのような気が・・・。祐介先生!なんとその次の日ですよ!やっぱり私の患者さんでした!!偶然なのか、運命的なのか、子供の虫歯の治療でお父さん、お母さんと共に来院されたのですが、お父さんはサングラスをかけガムを噛みながら・・お母さんは携帯を触りながら・・・そして子供は大泣き・・・。祐介先生、わかります?

あなたならわかってくれるでしょう。まず、私は歯科医師としてどんな方でも公平に、心の波風を立てることなく優しさと思いやりを持って治療にあたります。しかし、その時、もう一つの私、関口敬人という一人の人間としての心がどうしても消すことができず、「昨日、スーパーの優先駐車場に停めてたよね?」「そういうことはやはり良くないことだと思うよ」「子供もいるのだから親が模範になるようにならないと」と注意しようと思い診療室に行きましたが・・・、サングラスをかけガムを噛みながら子供の治療を横で見ている父親を見て、なぜかフッと、言う気が無くなり、頭の中で何度ももう一人の自分を消すために冷静になりながら治療が終わりました。

その日の夜、家内に一連の話をしましたが、家内の怒りも収まり、もはや自分たちだけはマナーを守る人間でいようという結論しか出せませんでした。

さて、祐介先生、ここからはハロアルのご連絡です。

現在、来年度202627日~10日の4日間、フィリピン・首都マニラ市近郊のスラム及び近隣のエリアで行われる「第20回ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア現地活動」の募集要項が会HPにて掲載されています。

既に数名の歯科医師の先生や初参加の先生、そして一般参加の方が応募が送られてきました。先日、新潟支部の羽尾先生から連絡を頂き、来年は息子さんと一昨年参加をした一般の高橋さん、そしてその息子さんと共に参加をしてくれるそうです。彼は私や祐介先生と同学年で、彼もまたこのハロアルの20年の歴史になくてはならない存在です。しかし、数年前に体調を崩されそれ以来なかなか継続的に現地には行くことができませんでしたが、息子さんのサポートを借り、親子で参加を決意してくれました。

歯科医師としてスラムの人達の為に活動をする前に彼はすでに息子さんや多くの人達から支援、ボランティアを受け、参加をするわけです。それは私にも言えることで、こうやって活動ができるのも、支えて下さる皆さんがいるからです。

私も感謝の心を忘れずしっかり準備をしていこうと思います。

 

2025620日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人