2025.09.05 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

いよいよ明日から来年のボランティア活動、「第20回ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア現地活動」のための事前会議に出発します。

ここ数年はお互い診療時間などの関係上、現地集合となり、私は祐介先生よりも1本早い便で現地に向かいます。

何年前からでしょうか。以前は現地チームの意見とそれを仲介する代理店とで全ての活動内容を決め、そこに私達が行くという形でしたが、参加人数が増え、初参加の方も多くなるなかで、安全面の確保と私達ハロアルと現地チーム、そして地域やスラムの人達の3者の絆をより誠実に深めて行くためには、私達自身が先頭に立ちハロアルの本気度を(じか)に感じてもらう必要があると考え、活動エリアはもとより、そこにどんな人たちが住んでいるのか、彼らは何を求めているのか、また、道中の安全面やホテル内の避難経路、参加者が食する食事まで調査をするようになりました。

中にはこのような準備に対して少しお膳立て過ぎるのでは、という意見や、34日間の活動の全てにタイムスケジュールが決められているのでご不満を抱く方もいらっしゃいます。

しかし、私達がこの活動に最も重きをおいているのは現地活動と参加者の安全です。世の中には様々なボランティアがあります。戦地や紛争地域でそれこそ命がけで活動をする方や被災地や災害地域で地道に人々を支え合う方、また、街の美化運動や子育て支援、高齢者支援、障碍者支援など社会を一つの共同体として考え、尽力されている方々。その中で、私達は国際医療という枠組みの中でも歯ブラシやタオルなどの物資協力のように実は誰もが気軽に参加をすることができ、なおかつ継続し、参加された方が「やっぱりハロアルは楽しい!」と思ってもらえる、そんな活動を目指しています。その為にはまずは怪我無く、無事に帰国することを祐介先生はじめ、執行部はいつも考えてくれています。

また、この事前調査や会議ではフィリピン政府の関係機関と密な連携を取ることも大切です。今までは申請や許可、その他の問題点を全てお任せしていましたが、時間と費用、そして大げさかもしれませんが命を預けてこの活動に参加をしてくださる皆さんに対し、私はこの活動に関する全てを把握したいと考え、様々な壁はありますが、色々な人たちの力をかりて、ハロアルを唯一無二の活動にしたいと思っています。

しかし、私達がこうやってできるのも、リスナーの皆さんをはじめ沢山の方々がご協力をし、現地に行って下さるお陰です。そして何より悲しいことですが、貧困にあえぐ人達が現実にいることも忘れてはいけませんね。

祐介先生、パスポートと情熱を忘れずに。現地で待っています。

 

202594日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人