祐介先生、牟田さん、リスナーの皆さんこんばんは。
台風22号の影響で、大島のほうに大きな被害が出ていますが、祐介先生と関口団長で講演してくれた新島高校のほうはどうなのでしょうか案じています。しかも23号が同じような経路で追いかけていますので、さらに心配です。
ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア2026 に参加してくれる高校生の志望動機、読ませていただきました。高校生らしい新鮮さと未知の体験をする不安の入り混じった、とても心のこもった文章で素晴らしいです。私が高校生の時、こういう文章を書くことなどとてもできませんでした。こういう高校生の思いがしっかり体験できるようなボランティア活動になるようにさらに皆で盛り上げていきたいと思います。これから始まる事前研修で私たちがフィリピン医療活動にかける思いと、実際にこの活動を続けていく中で、自分自身がどんな変化をしたか伝えたいと思います。学校教育とは違いますから、出来不出来を採点される事はありません。しかしやればやるほど自分の心が清められ、他者の思いやりや優しさに気づいてもらえると思います。先日9月に尼崎で、菅原先生、栗原先生、浦先生、久保田先生、戸田先生、浜田先生とお会いしてとてもおいしいお寿司をいただいてきました。その席で皆様にお願いしましたが、自分の周りの人たちにハローアルソン・フィリピン医療ボランティアの話をしてもらいたいです。社会に出てしまうと、自分が社会人として立派に成長しているかどうか知る事はとても難しいと思います。しかしこういうボランティア活動をしてその話をしたり、そこで使う物資の提供をお願いしたり、一緒に参加してもらって、この活動がいかに素晴らしい活動か知ってもらうことによって、今の自分の評価がわかります。私たち歯科医師が患者さんに接しているだけだと痛みや苦痛から逃れたいためにちょっとでも早く、できればしっかりした治療をしてもらいたいために頭を下げてくれるかもしれません。それが社会の評価と同じかと言うとそうではないと思います。むしろ自分が良い治療を受けるための忖度かもしれません。痛さや苦痛がなくなってしまえば、その患者さんが先生に何でも協力的になってくれるかと言うと、そんな事はないと思います。私たちのやっているボランティアの話をしたり、お願いしたりしていると先生の優しさや思いやりの気持ちが伝わり、先生の言う事は何でも素直に聞いて協力してくれる人になってくれると思います。それが学校で言う試験なのです。もちろんこういう協力が得られることが100点満点と言うことになります。こういう体験をすればするほど、その先生の評価は高まり、その地域になくてはならない先生になるのだと思います。しかもその喜びは先生だけにとどまらず、仲間の人にとっても大きな喜びに、何よりも実際に協力してくれた人には、自分の人生を変えるような体験になることを伝えることができるのです。ですから、先生がこれから他者の言うことを素直になって、素直に聞いて、素直に実行することが大切だということをお願いしてきました。
2025年10月10日 医学博士・歯科医師 林春二