2026.07.24 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

祐介先生、今日はとても悲しい出来事をお手紙します。

2015年から私の医院に通院されていたWさんという男性が、20日、海の日の祝日の朝、57歳という若さで交通事故に合い亡くなりました。

実は彼の奥様や娘さんも通院されており、特に娘のマリさんは歯並びを治す矯正治療を当院でやっていましたが、東京に就職をしたため、その後の治療を祐介先生にお願いしていました。そんな中、二日前ほどあなたからマリさんが今週帰省するから矯正器具の不具合を診てあげて欲しいと連絡をもらい、私も久しぶりに会う患者さんを楽しみに待っていました。すると昨日、本人から連絡を頂き電話を替わると、実はお父さんが20日の早朝に交通事故で亡くなって、そのために帰省することを始めて告げられたのです。

7時過ぎ、一通り、患者さんの治療が終わったころ、Wさんの奥様とマリさんが来られました。私はあまりにも突然のことに事情をお伺いすると、Wさんは昼間の仕事の他に朝、新聞配達のお仕事もしており、20日の朝5時ごろ、いつものように配達をしているとき、バイクを停車している後方から20歳の若者が運転する乗用車に追突され帰らぬ人となってしまいました。奥様は私に、「先生、生前はとても親切に治療をしていただきありがとうございました。来月もお掃除の予約を入れているんだ、とつい先日話をしていたところですが、このようになってしまい申しあけありません」「でも、唯一の救いは誰も見ていない田舎道での事故でしたが、相手が逃げる事なくすぐに救急車に連絡をしてくれたことです。お父さんが一人ボッチで放置されなくて・・」と

涙をこらえ震える声で話してくれました。私は「月並みな言葉ですが、本当に心からご冥福をお祈りいたします。」と話しました。そしてマリさんと奥様に2015年にWさんが初めて来院したときに撮影したお口の中の写真と顔面写真をユニットの横に設置しているテレビ画面でお見せしました。お二人とも11年前のお父さんの写真をみて「まだ毛がある!」と笑っていました。私はお二人にお父さんを真ん中にして写真を撮ったらと話、最後は写真のデータもお渡ししました。

祐介先生、私達は必ず初診の時にお顔の写真も撮りますね。その説明はあなたにお願いをしますが、大切な医療の資料として撮っている写真がこんなふうに悲しくも温かい写真になるなんて・・。私はWさんの写真の前で嬉しそうに涙と共に笑うお二人を見ていて、つくづく歯医者として、一人の人間として患者さんと向き合うことの大切さと責任を感じました。そして私は娘のマリさんにあなたもとても心を痛めていることを話し、お父さんとの最後のお別れをしておいでと伝えました。

Wさんの心からのご冥福をお祈りいたします。

2026724日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人